目を引く履歴書とは?3大経験則で企業がこぞって欲しがる人材に!
目を引く履歴書とは?3大経験則で企業がこぞって欲しがる人材に!
YCスタートアップ講座
世界で最も優れているスタートアップ・アクセラレーターであるYCにおいては、日々起業に関するトピックやMVP、PMF、Pivotsなどについての話題だけ、と思っている人が多いはずです。しかし意外にもYCが人材確保に対しても影響力が大きいことはあまり知られていません。結局のところスタートアップ企業を左右するのは初期メンバーです。優れたアイデアだけではビジネスを始めることはできず、実現のために最適な人材が必要です。
だからこそ毎年数え切れないほどのソフトウェア企業、および関わっているメンバーを見ているYCは、ベンチャーキャピタリストのように、膨大な求職者の中から選ばれやすい、経営陣がポケットマネーを出してでも欲しくなるような履歴書の作成方法について熟知しています。YCのブログではその貴重な経験について記事を書いています。記事内で引用されている例は、どちらかというとソフトウェアベンチャー向けのものですが、そのベースにある論理はすべての業界に当てはまるはずです。以下は3つの経験則について要約されています:
1. 職務経歴書:各職務経験については「何が・どのように・どのような影響を与えたか」を必ず明記すること。
- あなたはどんな仕事をしましたか?リクルーターや人事担当者は前職の会社や役職についてほぼ知らないと思ってください。そのため工程またはプログラムについても簡単な説明をお願いします。
- どうやって仕事をやり遂げましたか?自身のポジションにおいて必要だったスキル(プログラミング言語、フレームワーク、ライブラリなど)について必ず説明してください。職務内容の後に記入する「スキル・知識」欄については、すべてを羅列するのではなく、時代の変化に合わせて必要とされる技術を書き分けます。例えば20年前ならSOAP/XML-RPCのような技術を使ってWebサービスを開発することは理にかなっていますが、モダンなWebにおいて適切とはいえません。また職務に関わったチームの規模や、ともに仕事をした部署についても説明しましょう。 人事責任者にとっては、部署をまたいでうまく仕事をできるかを知ることが重要であり、プロダクトやデザイン、オペレーションと連携した経歴については特に有効です。
- どのような影響を与えたか?業務において成長率やコストの削減、売上の伸び、マーケティングなどにどのような影響を与えたのかを明記することにより、事業の成長に貢献する責任をどのように与えられ、どのように実行したのかを説明できます。
最後に情報を整理しましょう。仕事に関係のない副業は必要ありません。より新しい実績がある場合はなおさらです。例えば現職においてすでにチームリーダーであれば、大学時代のような10年以上前のリーダー経験は重要ではありません。各ポジションの要点を3~4個にまとめます。こうすることで採用担当者や人事責任者がすべての内容を把握しやすくなり、簡潔でインパクトがある表現方法を心得ていることをアピールできます。
2. Cold outreach:その会社で働きたい理由を2~3点強調すること。
特定の職種に応募する際には、必ず自分がどのように貢献したいかを職務経歴書や求職票、紹介メールに盛り込んでください。この要点を押さえた履歴書ならば、採用担当者の受信箱に届いた大量のメールの中から、より興味を持ってもらいやすくなるでしょう。
積極的な姿勢を示す求職者は往々にして際立ちます。例えば会社の業務に対して革新的な製品アイデアや改善策を提示したり、市場参入計画の概要を説明したり、あるいは自分のスキルや興味を示すために、デモ用に適宜プログラムを作成することできる場合です。
3. スタートアップを考慮:ランウェイ(runway)とバーンレート(burn rate)についての質問
YCのスタートアップ企業の多くは資金力があり(中には1,000万ドル以上を調達した企業もある)、大企業と変わらない福利厚生と雇用保障を提供しています。もしスタートアップ企業を検討しているなら「ランウェイ(runway)」や「バーンレート(burn rate)」など、どのような質問をすべきかを知っておくべきです。
- 「ランウェイ」とはスタートアップ企業が現在調達した資金と収益に基づいて、運営できる月数を指します。 この数字に「標準的な答え」はないものの、十分な「ランウェイ」があるところで働きたいと思うのが一般的です。
- 「バーンレート」とは企業が毎月どれくらい支出しているかということです。 すべてのスタートアップ企業が最初から収益を上げられるわけではなく、企業の絶対的な指標とは言えませんが、財務レバレッジを理解するということは、その事業(および創業者がどのように見ているか)を理解するのに役立ちます。
これについてはオファーをもらう前(できればそれ以前に)に創業者と話し合うべきです。 YCはよく創業者にそれらの情報について透明にすべきだと言っていて、ただそれが正しい事であるだけではなく、信頼関係を築くためにかかせません。不誠実な創業者(YC出身者もしくはそれ以外であっても)には注意が必要です。彼らの言動は起こるべくして起きる問題を抱えている可能性があります。
前述の内容があなたの役に立ち、企業との対話がより円滑になることを願っています。それでは履歴書作成を始めて新たな職を見つけましょう!
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