YC史上最も効率的な働き手の育て方とは?効率性を読み解く3つのステップ
YC史上最も効率的な働き手の育て方とは?効率性を読み解く3つのステップ
シリコンバレーのアクセラレーターY Combinator(YC)から2014年にスタートアップ企業として選出されたMixerBox(ミキサーボックス)は、YCが追求する効率性を常に意識しています。
実のところ起業家や会社員、学生など、効率の向上は誰に対してもしばしば考慮される課題といえます。効率的に時間の管理を行うという観点から、YCが創業者に伝えたい3つのヒントは、ワークライフバランスの実現にも役立つ可能性があります。
今年10月7日に行われたYCのプログラムを参考に、効率アップのヒントを紹介します。
1. 効率性を優先
効率というのは、いかに早く重要なことを終わらせることができるかがカギになります。
YCのスタートアップ企業にとって、会社経営で最も重要なのはユーザーを理解し、解決すべき問題に関心を持ち、根幹となる価値を生み出すソリューションやサービスを提供する手段を見つけることです。
聞こえは陳腐ですが、創業者にとって「ユーザーを知る」ことは、仕事の中で最も面白いことではないかもしれません。
誰もが最も得意とし、最も好んで、最も達成していることは、最優先かつ重要ではないといえます。
求職者で例えると、理想の職種に応募する際には履歴書をその職種に合わせて、入念に書き直すことが重要であるものの、履歴書のデザインやレイアウト、色使いなど、比較的重要度の低い細部にこだわると、重要なことに集中できなくなる可能性があります。
問題の核心を把握し最重要事項は何か、その優先順位をつけることができれば効率が良くなります。
2. 目標実施チェックリスト
次に多くの起業家がどうすれば同様に要点をつかめるのだろうと、疑問に思うかもしれません。
一番簡単な方法は自分の考えをすべて記録することです。
人気のアプリを使うまでもなく、わざわざリストを作らなくても、紙とペンでもスマホのノート機能でも、自分にとって都合のいい方法で目標やチェックリストを書き出し、やりたいこと、直面している問題、進歩を遅らせているものは何かを整理します。
創業者にとって重要なKPIを中心に、収入が伸びない理由、ユーザー数が停滞している理由、まだできていないこと、何をさらに改善できるのかを書き出すことが有効です。
この方法を生活に応用すると、KPIが「5%の減量」であれば進捗が遅い理由を書き出します。それは献立が原因か、運動スケジュールによるものなのかを分析し、ボトルネックを打破するためには、どのようにペースを調整すればよいのかを考えます。
リストがあることで過去のスケジュール管理について振り返り、これまでどれだけ最優先事項以外のことに時間と労力を費やしてきたかをチェックするだけになり、この部分を再調整することでおのずと効率が上がるはずです。
3. 効率性の誤解
効率を高めたいと思った時、まず市販の効率アップ術に関連する書籍をチェックするのではないでしょうか?
何時間もかけて自分に合った本を探し、読み終えてから数日が経過すると、まじめに働いたつもりでも、本当にやるべきことを何ひとつとして達成できていない場合があります。
自分が頑張っていると勘違いする無駄な仕事をするくらいなら、娯楽や休息に時間を費やす方が有効的である、とYCは言っています。
なぜならドラマを長らく鑑賞していると、自分が娯楽に何時間も費やしていることに気づき、本業に戻らなければならないことを思い出すからです。一方で「ウソの仕事」は何も前進していないという自覚が薄く、自分が一生懸命働いていると錯覚させてしまいます。
成功した人の体験談を読むことは、自分の勉強に役立つこともあるでしょう。しかしそればかりに時間を費やしてしまうと、自分の勉強に集中ができなくなり、結果的に成功する可能性が低くなってしまいます。これこそが効率の悪い考え方です。
成功した人の効率を上げる方法を説明した書籍や記事が、必ずしもすべての人の役に立つとは限らず、例えば毎日午前4時に起きて10キロ走るというのは、一部の人にとっては効率を上げる方法かもしれませんが、多くの人にとっては参考になりません。
起業を目指す人ばかりではないため、YC がスタートアップ企業の創業者向けにアドバイスしている時間効率を高める方法が、すべての人にとって有効的とは限りませんが、私たちは誰しも等しく人生という限られた時間の中で、より豊かな生活を送りたいと願い、毎日少しずつでも成長していきたいと考えています。日常生活にその方法を取り入れることで、あらゆる目標を効率的に達成するための助けになるはずです。
参考資料:
https://www.ycombinator.com/blog/office-hours-yc-productivity-tips